ジンジャーエール

辛口エールで一杯ひっかける

スカートを捲られたことがある者だけがスカート捲りの有害性を語れる

だから、僕はスカート捲りの有害性を語ることができる。

 

といっても人生でスカートを捲られたことはたったの1回なのだけども。それでも語っていいですかね?

 

温泉むすめというコンテンツが炎上している。もともとは各地の温泉街を盛り上げるために温泉をキャラクター化してアピールしちゃおうという企画のようだ。観光庁が後援している。公的なお墨付きのコンテンツだ。

 

個人的にはなぜ温泉を擬人化…というか女体化しなければならないのかその必然性がよくわからないが。一定の層に強く訴求したいというのがあるのだろうね。温泉むすこじゃあかんのか、とか思ってしまう。

 

まあでも萌え絵自体はいいと思うのよ。絵の好みっていうのは人それぞれだからね。僕個人は特に萌え絵に興味はないし、あまりにドギツイ(性的な部分を強調しすぎている)のはちゃんとゾーニングしてほしいと思う。でもそれは人それぞれの好みがあって定量的に測れるものではないので。

 

今回問題になったのは一部のキャラクターの設定だ。女子高生のスカートを捲ることを匂わせたり、飲酒させるようなものや夜這いを待っていると感じさせるような表現があったようだ。問題視されてすぐに設定は修正されたようだけど。

 

スカート捲りや未成年飲酒はもちろん犯罪だ。いろんななぜが頭の中を渦巻く。なぜ女子高生設定にしたんだ?飲酒させるのに?なぜ尻子玉がスカート捲りになるんだ?夜這いを待っている?いつの時代だ?そもそも本当に夜這いを待っているのか?などなど。どうも女性、それも未成年の女性を性的に搾取しているとみなされても仕方ないほうへ自ら進んで行っているという風にしか見えない。

 

落とし穴の場所を知ってて、みずからそこへ行くかのように…。ギャグか?いや、ギャグにしては低質すぎるぞ。

 

繰り返すけど、絵柄自体は好き嫌いがわかれると思う。けど問題の本質はそこじゃないのよ。あからさまに未成年の女性を性的な目で見てることがどうしようもなくキモイのだ。それを喜ぶ人間がいる、という確信に基づいて制作されているんのがキモイんだ。

 

そこには性被害に遭った人への敬意も、未成年飲酒の危険性への理解もない。

 

いやいや所詮二次元の世界の話でしょ?そんなに目くじらを立てるなよ、という意見があるかもしれない。もちろん漫画やアニメ、映画やゲーム等の創作物に影響を受けて犯罪に走る人間がいるから規制すべきだとは思わない。数値化するのはなかなか難しいだろう。でもそれって逆に影響が全くないとも言い切れないことになるんだ。

 

だからこそあーでもないこーでもないと話し合ってできるだけ多くの人が満足しよりよく生きることができる社会にするためにはどうするべきだろうかという対話につながる。

 

でも現状はそうした対話をしたくない人たちが結構いるように見える。もちろん今回温泉むすめを問題視したフェミニスト側にも、対話する姿勢が見えない人達もいる。一方で彼女らがなぜ声を上げるのかをきちんとくみ上げる必要もある。単に「ワタシが不快と感じたからヤメロ!」と言っているだけにしか感じないのであればそれは無理解というよりは無関心なのだろう。性被害というものに対して。私にはカンケーないから。私に関係ないかどうかなんて死ぬときにしかわからないだろう。他方で今現在性犯罪の被害に遭っていたり後遺症で苦しんでいる人もいる。そういう人たちで、声を上げることができない人もいる。そうした人たちの代わりにフェミニストが声を上げていると思えば、何かこの社会に自分には得体の知れない問題がありそうだ、と気づいてもよさそうなものだ。

 

無関心と対話のなさはいまの日本の大きな病だと思う。やたらと論破したがる(実際には論破してない)風潮を見るとわかる。対話は相手を言い負かすかどうかなんてどうでもいいんだ。なのにやたらと勝ち負けに拘って一方的に論破宣言して対話の道を閉ざそうとする。

 

そして無関心。無関係であることは仕方ない。すべての人間を関係を持つことはできないからね。でも関心を持つことはできるかもしれない。特に困っている人、公正な扱いを受けられていない人。そうした人に関心を向けて社会としてできることはないかを考えるのはこの社会に生きる一員としての義務であるとすらいえる。無関心は罪なのだ。

 

そうそうスカート捲りなんだけど。僕が新社会人の時の忘年会での話。なぜか余興で女装することになった。当時流行っていたアイドルグループの扮装を同僚と共にした。んで各席を回っていると招待されていた社外のおっさんに「一度やってみたかったんだ」と言われ豪快にスカートを捲られた。そのおっさんは会社の取引先銀行の支店長。まあまあ偉い人なんだろう。でも捲られた瞬間めちゃくちゃそのおっさんが情けなく見えたのね。おそらく会社では部下に厳しく接したり、四半世紀近く前のことだからいまでいうパワハラ的な指導もしていたりしてたのかもしれない。でもその瞬間はめっちゃ下品で情けないおっさんになったのよ。

 

スカート捲りなんてしたところで相手からは下卑た情けない人物という評価しか得られないよ。少なくとも同じ生き物と見られることはないと思う。そりゃそうだ。スカート捲りをする人間は、被害者を敬意を払われるべき同じ人間だとは思っていないのだから逆に同じ生き物と思われなくても仕方なかろう。

 

スカート捲られる設定なんかをみて喜んでいる場合じゃないよ。あれを擁護する人間は蔑まれてもしょーがないと自覚しよう。逆切れして被害者感情拗らせるなんてもってのほか。2021年ももうすぐ終わるんだぜ。