ジンジャーエール

辛口エールで一杯ひっかける

安倍晋三前首相が朝日新聞を具体例を示さずに誹謗中傷した問題

啞然とした。

mainichi.jp

安倍晋三がどんな思想信条を持とうがそれは自由だ。朝日新聞を信用できないと考えてもそれはカラスの勝手、安倍の勝手でしょという話である。

 

しかし具体例を示さずに朝日新聞を「捏造体質変わらないようだ」といったとなればこれは大問題である。

 

なぜか?具体例を伴わず上記のようなことを言うのはハッキリいえば単なる誹謗中傷であろう。デマともいえる。

 

国民の範となるべき国会議員、それも前首相が具体例を示さずにつまり事実かどうか判断する材料を提示することなく、誹謗中傷をする。そして安倍を盲目的に信奉する人や、日ごろから朝日新聞に対して良い感情を持たない人はそれが事実かどうか自分で考えて判断することなく「偉い人がそう言ったからそうに違いない」「朝日新聞は前首相が捏造体質とお墨付きを与えてくれたからたとえそれが事実に基づかなくてもいくらでも攻撃していいんだ」という誤った認識を植え付けてしまっている。

 

デマというのは恐ろしい。広めるのは簡単だ。しかしそれを否定するには膨大な時間と労力がかかる。名も無き一般市民がデマ被害を受けたとき、それを払しょくするのは非常に大変だ。

 

なにより具体例を示さずに事実であるかのように語るのは非常にバカっぽい。前首相自ら事実に基づかない発言OKという空気を作るのは間違っている。ハッキリいうと政治家としては失格である。日本のコロナ対策が科学的根拠を無視して行われている面が大きいことを考えるとこれから先の日本が非常に心配だ。

 

具体例を示さずに何かを誹謗中傷してもそれが通るという社会にしてはならない。他者の人権を顧みなかったり、科学的根拠に基づかない決定をしたりという社会はとても一流国家の様ではない。

 

繰り返しになるが安倍晋三が朝日新聞を嫌おうがどうしようがそれは安倍晋三の勝手である。しかし事実に基づかないものを当たり前のように垂れ流すのは人間としての大事な資質が決定的に欠けている証拠である。そして残念ながら安倍晋三のような影響力を持つ人間がそうした発言をすることでたとえ事実に基づかないデマでも、事実であるかのように定着してしまう恐れがある。とにかく言ったもん勝ち。そんな社会を僕は恐れる。