いや、すごいな。
三原じゅん子参院議員が安倍内閣に対する問責決議案を提出した野党に向かって「恥を知れ」と恫喝した。いやあなたこそ恥を知れ。仮にも国会議員だろうが。
国民はこの愚な人間のことをしっかりと記憶していなければならない。民主主義を真っ向から否定するこの愚かで哀れな腰巾着を。
「悪夢のような民主党政権」は安倍首相が好んで使うフレーズだ。自分の失点を隠すため他者を貶める意図があるのだろう。実に幼稚な言葉だ。そりゃあ民主党政権が文句のつけようがない政治をしていたかというとそうはいえない。政権を担当するには未熟な点も多々あったのではないか、とは思う。しかし悪夢だったかと言われれば、とてもそうは思えない。
しかし三原じゅん子参院議員は民主党政権を悪夢と決めつけた上で「悪夢のような民主党政権の尻拭いをしたのだから、安倍首相に感謝するべきだ。問責決議案などもってのほか」とも言った。頭がくらくらする。それをいうなら民主党政権は悪夢のような安倍、麻生、福田政権(あるいはもっと前から続く自民党政権)の尻拭いをした、とも言えるだろう。人間の営みというのは決してぶつ切りではないのだ。政治も人間が行う以上例外ではない。支配体制がごろっと変わるほどの革命であればぶつ切りになるのもまだ理解できる(しかし国を構成する国民のほとんど大多数は入れ替わらないのであるが)が、自民党から民主党になりまた自民党になったたったの3年間で日本の悪い部分をすべて民主党が作ったと本気で考えているのだとしたらよほどの単細胞以外にないだろう。
ましてや「安倍首相に感謝すべきだ」なんてどういうつもりなのだろう。
百歩譲って「自民党に」「安倍政権に」というならまだしも安倍首相個人に感謝?
いつから日本は個人崇拝偶像崇拝の独裁的な宗教国家になったのだろうか。
政治っていうのは多くの人間が関わって行われていくものだと思っていた。各担当大臣やその指揮の下で実務面を取り仕切るものなどたくさんいるでしょうに。なので政権というチームに対して云々言うのであれば、まあ自党のことを自賛しているだけだなぁと思える。だが安倍首相個人にだけ感謝するべきだとなると「はぁぁ?」だ。特大の。
もう一度言うが三原じゅん子参院議員はいったいどういうつもりでこの言葉を吐いたのだろうか。もしや本気で安倍首相が森羅万象を統べる全知全能のゼウスのようなものだと信じているのだろうか?いい加減にしろ。
第2次政権になって雇用や経済が「本当に」良くなったとはちっとも思わないが、もしも良くなったとしてもそれは安倍首相個人のおかげでは断じてない。
日本の雇用環境や経済状況が良くなったとしたらそれは国民一人ひとりが頑張ったからに他ならないではないか。それ以外に何がある?
しかし三原じゅん子参院議員はそんなこと露も思わないのではないか。
安部首相を信奉する彼ら彼女らがいかに国民を軽視しているかは三原氏が「愚か者」と恫喝した野党議員やその支持者もまた国民であることを考慮してないことからもよくわかる。
日本を敵と味方に分断し、自分たちの思想や主張に相容れない者と議論を交わすでもなく一方的に「愚か者」と非難して恥じない三原じゅん子参院議員(やその類型の有象無象)こそ恥を知るべきだ。
恥を知り身を慎むのは、その気になりさえすればいつでもできるよ。
それができないのであれば日本の憲政史上に残る愚か者として記憶されることになるでしょう。