世の中にはぶっ飛んだ人がいるものです。ダイヤモンド・オンラインの「ATMでお金を引き出すときに通帳記帳をしてはいけない!」という記事を読みました。
最初はてっきり個人情報の絡みなのかなぁとか思ったのですが、内容を見て驚きました。風水師による金運に関する話だったのです。なんでも李家幽竹という偉いかどうかわかりませんが先生の書いた「絶対、お金に好かれる!金運風水」(ダイヤモンド社)からの抜粋で記事は構成されています。というかなんだ自社刊行物の宣伝じゃないか。
通帳の記帳は、入金があった直後、つまりお金が増えているときにするのが基本です。お金は「増えていく」という感覚が好きなので、お金が「増えている」ときに記帳すると、お金自身も「増えてる!」と感じて、ますます増えやすくなるのです。
逆に「減っている」ときに記帳すると、お金は仲間が減っていくように感じ、自分も早く逃げていこうとします。ですから、ATMでお金を引き出すときは、通帳には記帳しないようにしましょう。引き落としの直後に預金残高がいくらあるかチェックしたい、というときも、記帳ではなく残高照会で確認を。そして、給料日など確実にお金が「増えている」タイミングでまとめて記帳するように習慣づけましょう。
(上記「ATMでお金を引き出すときに通帳記帳をしてはいけない!」より引用)
すごいなぁ。この李家幽竹先生によるとどうやらお金というのは意思を持っているようです。お金は「増えていく」という感覚が好きなので、とありますが僕のような凡人などは「それって人間がお金が増えていくのが好きなので、増えたらもっと貯めようと考えて行動しているだけでは…?」などと俗世の垢にまみれた感想を抱いてしまいます。無生物に対して生命の息吹を感じられるほど大きな気の流れを掴むには相当な年月の修行が必要なのでしょう。自分でも何言ってるのかいまいちわかりませんが。
さらに話は続きます。
なお、貯蓄用の口座は、「ほったらかしにしたまましばらく忘れていたから、たまには記帳しておこうかな」というくらいがベスト。お金は束縛を嫌うので、あまりしつこくチェックするより、放任気味なほうがいいのです。残高を気にしてしょっちゅう記帳していると、かえって貯まりにくくなるので注意しましょう。
(上記「ATMでお金を引き出すときに通帳記帳をしてはいけない!」より引用)
なんと!お金は束縛を嫌うという衝撃の事実。
ぼく「オマエさぁ必要なときに限って居場所がわからなくなるのやめろよ?困るんだよそういうの。いつでも側にいろよ!」
お金「ワタシはそうやって束縛されるのが嫌なのよ!ワタシは誰のものでもないの。自由に空を飛び回る鳥になりたいのよ!」
ファサーーーーー!
ぼく「待ってくれェー!!!」
(いらすとやさんいつもありがとうございます)
風水を否定するつもりはないです。世の中全て合理的に判断できるものばかりではないというのもわかります。(まぁ風水師に言わせれば風水は十分合理的なんでしょうが)
風水を信じることによって幸福を感じられるならそれはそれで結構なことでしょう。ただ何事にも節度っていうかそういうの必要でしょ?
ぼく自身はお金というのはただの紙であり金属であってそれ自体に特に意味はないと考えてます。お金に意味を持たせるのはあくまでもそれを使う人間だと思うからです。なので「お金に好かれよう」というお金に意思があってお金が主体的に動くような考え方をそもそもできません。
書いててふと浮かんだのがこち亀のとある回です。ボーナスを増やすために人事院の勧告制度つまり普段の働きぶりを人事院が見て頑張ってる人にはボーナスの査定もよくなるよう働きかけてくれる、という話を聞かされた両さんはやる気を出すのですがいちいち道案内や荷物運びをするたびに手帳に今のは何点だと細かく記入します。で、結果ボーナス支給日には…。という話。「両さんのジンジロゲの巻」だったかと。
自分の行動をお金に支配されてどうすんだって話であって。
こういう主体性のない生き方をしてしまうのが実は一番お金が減る生き方でしょ。風水師にすごいお金つぎ込んだりとかね。
お金を増やそうと思ったら今以上に働いて出世するか、副業するか、投資するかであって給与支払日に通帳記帳することではないです。
お金が減るのに悩んでるなら給与支払日に通帳記帳するのをやめるのではなく無駄な支出がないか洗い出して仕分けするしかないでしょう。
記事の最後の方にはこんなことも書かれてます。
そして、使用済みの通帳は、いつまでもとっておかずにさっさと処分を。通帳を捨てるときは、細かく切るかシュレッダーにかけたうえで、可燃ゴミとして捨てましょう。
(上記「ATMでお金を引き出すときに通帳記帳をしてはいけない!」より引用)
そこは普通かよ!
以上です。おわり。
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