ジンジャーエール

辛口エールで一杯ひっかける

警察権力

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ひどい事件が起きた。被害に遭われた方やその関係者に心からお悔やみ申し上げます。

 

その一方で不可解なことも起きています。容疑者として身柄を確保された男性の名前が公表された。京都府警曰く「事態の重大さを鑑み、実名を公表することにした」そうだ。驚くべきことに京都府警がこの男性の実名を公表した時点では逮捕状さえ請求していないということだ。

 

なんだそれ。どうなっているんだ。僕は別に容疑者の男性を擁護したいわけではない。そんなわけあるかい。きちんと裁判を受けて相応の罰を受けるべきだろう。しかし一方で推定無罪の原則がある。この男性は未だ容疑者の段階にすぎない。犯人である確率がどれだけ高くても、だ。

 

ましてや逮捕状さえ請求していない段階で、警察が男性の実名を公表する意味がわからない。誰か教えてくれ。これでは警察自ら「ネットリンチどうぞ」と促しているようなものではないか?一体なんの法的根拠があって、警察が容疑者の段階にすぎない男性の実名という個人情報を全国に公表する権利があるのだろうか?

 

法的根拠がない、といえば最近北海道で安倍首相が演説しているときに「安倍やめろー」とヤジを飛ばした人が警察に強制的に排除された件がある。ネット上で強制排除のシーンが拡散され道警に対する批判が起きている。(実際に排除したのは道警ではなく警視庁の警官という話もある)

 

動画を見る限り、ヤジは拡声器すら使用しておらず到底選挙妨害といえるほどのものではなかった。また他の人に危害を加えそうな様子も見受けられなかった。拘束し、その場から強制的に排除する法的根拠は見いだせそうにない。にもかかわらず警察は実力行使に出た。

 

警察が法律を恣意的に、あるいは法律なんか関係なく動くことができるとなると一体どんな世の中になるんだ。めちゃくちゃ怖い。京都アニメーション事件での容疑者の男性の実名を(なんどもいうが)逮捕状さえ請求していない段階で公表したのは一体どういうわけか。推測にすぎないが池袋の暴走事故の時の警察の対応が批判されたことが影響しているのかもしれない。とにかく警察に批判の矛先が向かわないように、今回は先にじて容疑者の実名を公表したんじゃないだろうか。そんなことしていいのだろうか?

 

そういえば、岡山の方でも新人警官の訓練中に本物のナイフを使用し、新人警官が重傷を負ったという事件が報じられた。この新人警官はその後退職したそうだ。そして岡山警察は当初この事件を隠蔽しようとした。何をか言わんや、である。

 

忘れてはならないのは警察というのは権力だということだ。犬のおまわりさんのように困ってしまってわんわんわわんと泣くだけで済むようなことは絶対にない。警察にとって不利となるものは潰すし、有利となると法律を無視してでも動く。警察にとって市民の人権など二の次なんじゃないか、とすら思われる。

 

もちろん真面目な警察官もいるだろう。というか多くの現場で動く人たちはそうなんだろう。しかし上に行けば行くほど権力を維持するための装置と化す。そのことを忘れないようにしなければならない。権力を監視するのは国民の役目なんだ。