ジンジャーエール

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7割の社会人がダイバーシティの意味を知らないというのはヤバくないか

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エン・ジャパンがダイバーシティに関するアンケート結果を発表した。

corp.en-japan.com

結果はなかなか衝撃的であった。

1万人以上が回答しているがそもそもダイバーシティの意味について知らない人が7割近くに及んだ(「言葉は聞いたことがあるが意味はよく知らない:51%」「言葉自体知らない:19%」)。

 

大丈夫か。ニッポン。

2020年はすぐそこだぞ。平成ももう終わるぞ。

 

で、アンケートの詳細や回答例を見ているといよいよ「大丈夫かな?」となってきたのでちょっと書きたい。

ダイバーシティは大事!その理由は?

https://cdn.pixabay.com/photo/2015/12/11/09/19/personal-1087838__340.jpg

ダイバーシティの意味を伝えた上で、ダイバーシティについてどう考えるかをこのアンケートでは聞いている。優しいなぁ。しかし今どきの就活ではダイバーシティなんて言葉は時事問題で必須ではないのかね。

 

さて、ダイバーシティの重要性については95%の回答者が感じ取っている結果となっている。そしてダイバーシティが重要だと思う理由(複数回答可)として最も多かったのが「多様な視点を商品・サービス開発に活かすため:57%」だ。

 

え?

ダイバーシティを推進すると多様な視点で作られた商品やサービスがじゃんじゃん産まれるの?

アホかいな。だいたいみんなそんなに商品企画に携わってるの?

しかもそれって売上増加のためでしょ。売上増やしたいからダイバーシティに力入れるっていうんですか。もうね、その時点で間違ってるわけですよ。そんなポーズみたいなことして上手くいくわけがない。

 

だいたいダイバーシティで女性や高齢者、外国人やLGBT、障害者の人を雇って「ウチの会社の商品やサービス開発に関するマイノリティならではの視点でアイデアちょうだい」ってやると思ってんのかな。レンコンみたいな脳みそかな?それ自体もうね、僕たち私たちは考えることを放棄してまーーすって言ってるようなもんじゃないの。

根強い差別意識がそこにはある

アンケート回答の中からもいくつかピックアップしておきたいものがあった。

 

ダイバーシティ推進の中で各企業が最も取り組んでいると回答したのが「女性の採用・活躍支援」だった。これはまあそうだよねって感じです。高齢者や外国人、LGBT、障害者に対するそれよりは企業の負担ははるかに少ないもんね。

 

ただ、中には目を疑うような回答も…。

「女性でも仕事をてきぱきこなしているので、男性陣も負けじと頑張っていた」(22歳男性) 

 22歳にしてナチュラルに女性を下に見る男。僕の周りには女性「でも」仕事をてきぱきこなしている人いっぱいいるけどねー。ていうかアンケートに対する回答文としてはちょっと幼稚な言葉使いに感じるがどうか。

 

LGBTの採用・活躍支援がやはりというか進んでない。積極的に取り組んでいると回答したのもわずか4%にとどまる。

「トイレや更衣室などの環境整備がなかなか進まない」(33歳男性) 

 この辺りは企業の負担だけでは大変な面があるのは理解できる。障害者の場合は設備投資で助成金などあるが、LGBT支援の助成金などもそのうちできるかもしれない。ただ、既存の施設に単純に設備を追加するというのも難しいだろう。

「以前にLGBTの方を受け入れたが、同僚の理解は得られても、顧客の理解を得られないケースがあり、働く本人が大変そうだった」(39歳女性) 

 うん、って感じだね。しかし取引先にLGBTの人がいたとして、それを理解をしない企業ってどんなところなんでしょうね。何か特殊な世界なんでしょうか。もしくはその顧客の担当者個人が偏見に満ちていたのかな。

 

いずれにしろこういうことがあると「お客様第一」が染み付いている日本企業では(それ自体は決して悪いことではなく、むしろいいことなんだけど)トラブルはごめんだ、となってしまう。割りを食うのは弱い方だ。

 ダイバーシティ推進の鍵はトップダウン?

自立・自発的な仕事人間の世界は程遠い。

 

職場でのダイバーシティ推進のために必要なことは何かという問いに対する回答は「ダイバーシティを受け入れる採用の促進」(57%)、「トップのコミットメント」(47%)、「ダイバーシティを活かす公正な評価制度の充実」(39%)の順だった。

 

要するに、会社がなんとかしてくれよーーー

ということである。

逆に言えば、会社がそういう制度を取り入れるなら受容するけど自分から何か動くことまではしないよ、と言ってるようにも見える。

 

私見だが、何か会社の制度上の変更や改革をするときに最も抵抗するのは普通の社員であることが多い。経営陣が乗り気でも「また社長が変なこと言ってる」「めんどくさい」というような感じでブツブツと文句を言われる。

 

同設問の回答項目の中では「現場の一般社員の理解」が4番目の31%となっている。トップがコミットメントしたとしても現場だ理解しなければどうしょうもない。その辺りの意識の乖離をどうにかしなければならないのではないか。

 

「社長は外向けにいい顔しているだけ」「受け入れる現場の苦労をわかってない」などということになる。しかしトップのコミットメントも必要だが、一社員のコミットメントも必要だということを理解しなければならないんだよなぁ。会社の施策にコミットメントのない社員なんていないのだから。

あらゆる視点を持った人が働き、様々な意見が出ることで、ぶつかる事も増えそうだが、お互いが相手を尊重する意識を持つことができれば、今までになかった考え方や働き方が生まれ、多くの人にとって働きやすい環境を作ることにつながるのではないかと思います。(29歳女性) 

 基本的にはこういう考え方だと思う。ぶつかることがあるのは仕方ない。それを恐れて何もしないのは良くないからね。

適材適所に人材が集まるようになり、結果、生産性は上がっていくと思う。(30歳男性) 

 やっぱり適材適所がきちんとできていないというのが活力を失う原因にあるのは多くの人が首肯するところではないだろうか。女性だから、高齢者だから、LGBTだから、障害者だから〇〇ができない、というのは多くの場合まったく論理的でなかったりする。

ダイバーシティという風潮が先行しすぎてしまうと、望まないのに「女性だから」「LGBTだから」という理由で表舞台に立たされる人も出てくるのでは、と不安を感じる。(36歳男性) 

 よくわからない。

良い影響も多い半面、管理面や評価面でのトラブルは起こりそう。いきなりダイバーシティを推し進めるのではなく、中長期的な目線で慣れていったほうがいいと思う。(40歳男性) 

 よくわからない。

 

ダイバーシティのうち、とりわけ男性を中心とするマジョリティが警戒しているのがポジティブアクションではないだろうか。逆差別だ、という人もいる。

 

そういう人たちには東京医科大や順天堂大医学部の件をどう思うのか聞いてみたいです。はい。

 

そもそもの話になってしまうんだけど、世の中でこれだけダイバーシティについてニュースが溢れ、議論がされ、推進しようという動きになっているのに7割近くの人間が言葉の意味をよく知らないっていうのは普段どうやって生きているんだろうか、と少し心配になってしまう。率直に言ってヤバイよね。

 

ダイバーシティ・マネジメント入門|経営戦略としての多様性

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