ジンジャーエール

辛口エールで一杯ひっかける

教育勅語ではなくネットリテラシーを唱えて欲しい。

ちょっと暖かくなったと思ったらすぐに寒くなるいけずな3月。

朝、家を出る際にどのコートを羽織ればいいのか頭を悩ませています。ホントはもっと高尚なことで頭を悩ませたいと思うのですが。小人は日々の生活にあれこれと頭を悩ませるしか能がないのです。

そんな日常のちょっとした一コマもほんの僅かなことで二度と取り戻すことのできない事態になる可能性があります。

いつの間に開催されていたのかWBC

はい。僕は普段野球にはとんと興味がわきません。なのでWBCとやらが開幕されていると聞いても「へ~そうなんだ」といった程度の気の入れようです。

そんな中、WBCに絡んで大炎上事件が起こっているようですね。

日本代表・山田哲人選手(東京ヤクルトスワロ―ズ)が開幕戦のキューバ戦でホームラン級の当たりを飛ばしましたがファンが身を乗り出しフェンスより前で持参のグローブで捕球したことにより2塁打と判定されてしまったというのです。

何のために身元を特定するのか

これにより捕球をしてしまったファン(中学生だそうです)は猛バッシングを浴びました。僕もいきなり「クソガキ」がトレンドワードになっていたので「なんだそれ?」と驚きました。

ニュースや新聞などでは少年の顔がはっきりとわかるような映像・画像を使用したところもあるようですしなによりネット上にはこの画像というのが恐らく一生残るでしょう。Twitterなどでは少年の身元を特定しようと躍起になった人たちもいるようです。

いったい何のために少年の身元を特定する必要があるのでしょうか?不思議です。

プレーの妨害をしても直ちに犯罪とはならないが名誉棄損や肖像権の侵害は犯罪行為

今回の‟バッドキャッチ”は恐らく自分の近くにホームラン性の打球が飛んできて興奮し勢いあまってそれと気づかずにフェンスから身を乗り出したのが実際のところではないかと思います。少なくとも妨害しようという意図はなかったのではないでしょうか。わざわざスタジアムにグローブ持参で行くくらいだから野球ファンでもあるのでしょう。その意味では彼は何かの罪を犯しているわけではありません。

対して彼の素性を本人の意に反してネット上で晒す行為はどうでしょう?

もっと言えば中には住所やSNSアカウントを特定して嫌がらせをする者もいるでしょう。

どちらが犯罪行為かは考えなくても分かるはずです。

匿名のマスクを被って行う残酷ショー

晒上げ行為に加わっている人たちは面白半分でやっている人が大半を占めるのではないでしょうか。みんながやっているからとかこの相手なら叩いてもいいだろう、と。

なんという安っぽく、自己中心的な正義なんだろう。

そして自分がしたことの重大さ(ホームラン性の打球を誤って捕球するよりも重大で深刻な!)を忘れてまた次のターゲットを探し求めて徘徊するのでしょう。

でも、いじめでもそうだけどさ、された方は一生忘れないんだよね。

実際この少年の履歴はネット上にほぼ永遠に残るでしょう。もはや以前と同じ何気ない生活を送るのは難しくなったのではないでしょうか。

少年の行為とそれに対する懲罰(そもそも懲罰に値するほどのことだとはちっとも思いませんが)とのバランスがあまりに取れてないと感じます。

まとめ

 最近は年端も行かない幼稚園児に教育勅語を唱えさせている幼稚園が話題になっていますが、それよりもネットリテラシーについて若い内からしっかりと教えていかないといけないと感じます。今回のWBCバッドキャッチ事件でもデマが出回っているようです。

デマに振り回されないとかそもそもデマを拡散しないとか面白半分で個人を特定して晒上げる行為は犯罪になり得るとかそういったことを意識しておかないと逆に自分自身が晒上げられる側にもなりかねない。そうなってからじゃ遅いもんね。

 世の中にはもっとネット教育が必要だ。

 

それでは今回もお付き合い頂いた皆様にエールを!

では。