ジンジャーエール

辛口エールで一杯ひっかける

資本主義に寿命はあるのか

どうも。資本主義にどっぷり首までと言わず顔まで浸り、辛うじて鼻呼吸が出来てる状況です。そんな中気になるニュースがありました。

 

高校生に対するアルバイトに関する意識等調査結果について |報道発表資料|厚生労働省

 

大学生のアルバイトで一部でブラックな労働環境での労働を強いられているというのが問題になったのがつい数年前です。今やその波が高校生まで来てるとは。

今回の調査では約3割の高校生がバイトでのトラブルを経験しているということです。もちろんトラブルといっても今回の調査は当事者の内一方(労働者側)だけの意見を聴取したものだからもしかしたら単なる過剰反応だったり、勘違いによるものもあったりすると思う。逆に事業者の方がモンスターバイトに手を焼いてるケースもあるしね。あの一連のバカッター騒動とか。個人的にはここ最近の何でもかんでもブラック企業認定することへの違和感もある。今回の調査結果でもその点は多少割り引いて考える必要があるとは思う。まぁブラック企業の問題に関しては複合的で広範囲にわたる問題なので別の機会に少しづつ検証する場を設けたいと思ってる。

 

ただ、実際に高校生の無知(これはそもそも労働法などを学ぶ機会がないのだから仕方ない)や立場の弱さにつけ込んで搾取するトンデモな企業があるのも事実。

で、ちょっと思ったんだけどこの様に搾取対象が低年齢化している状況って資本主義の初期の頃にチョット似ているんじゃないだろうか。例えば産業革命期のイギリスでは児童労働の過酷さが問題になってた。法律で徐々に労働時間の規制がかけられていったけど、元々は野放しの状態だったようだ。儲けた者勝ちみたいな感じに社会・経済体制が変貌する中でモラールが崩壊していかに少ないコストでより多くの果実を収穫するかが命題になっていったわけだ。

で、社会が成熟していく中で「これって何かおかしいよね」ってことが言われだし改善されていった。労働力の基本は大人であってそこに子供を組み込まずとも成り立つだけの余裕があった。確かに学生のアルバイトなんて昔からあったけど、企業も重要な労働力と認識していたとは思えない。それこそ今の試験期間中にも休みが取れないとか法定の時間を超えてまで働くことを要請するほど逼迫してなかったのではないか。少なくとも自分の経験から言えば結構ユルい拘束で楽しく働いていたものだ。

 

今の状況って「退行」なのではと思う。成熟した大人を経て幼児期つまり資本主義の黎明期に逆戻りしている気がする。まぁ資本主義が一度でも成熟した「大人」になったことがあるのかは知らないけど。少なくとも現状は進化ではなく終わりに向けてゆっくりと搾取と奴隷の時代に赤ちゃん返りをしているのではないか。

 

ふと思いついた話であって何の検証もしてないし、じゃあ資本主義が終わったとして次はどんな経済社会になるのかなんて全く検討もつかないけどさ。まさか共産主義が満を持してリニューアルオープン!する事もないだろうし。

 

やっぱり前から言ってるように義務教育に法律取り入れようよ。経済のこととかもしっかりと教えた方がいいよ。それでブラックバイトの店長が「試験期間中にシフトに入れよ」って言ってきたらさ「今時給800円だけど、1,000円にしてくれるならいいスよ」ぐらいの交渉してやれ。そうなったら面白いんだけどね。