何のための節税なのだろう。
パナマ文書が公開され大方の予想通りそこには日本企業の名前もあった。様々な企業が名を連ねているがいずれも「適正な処理をしている」「節税の一環で問題ない」としている。いや別にすべてが悪いとは思わないよ。ただね、なんか釈然としないのよ。納めるべき税金をなるべく少なくしたいという気持ちは分からんでもない。これが、そうして浮いた利益を労働者に多めに分配するなどしていれば「まぁそれならいいよね」となる。一般にも受け入れられやすいと思う。でもただ単に内部留保するためだったり、投資家のためだったりとなると反発せざるを得ない。(僕なんかが反発したところで何てことはないのだけれど)
思うに「金は天下の回り物」という言葉は庶民の生活感覚に当てはまる言葉であって富裕層はむしろ金は回さないもの、留め置くものと考えてるんじゃないかとさえ思う。税金という形で市場に回すか、労働者への分配だったり消費者への還元だったりで市場に回すかいずれにしろ透明にして流していればこうも非難されることも無いんだろうけど。あまりにも分厚い金庫に遮られて実態がわからないことが不信感を呼んでいる。
いずれにしろ名前の上がった企業や個人にとっては大きなイメージダウンだろう。タックスヘイブンを利用することでこれまで利益を上げてきたのかもしれない。しかし情報網が高度に発達した現在では身の回りをキレイにしていることがむしろ最終的に儲かることへの適切なルートとなるのではないだろうか。