ジンジャーエール

辛口エールで一杯ひっかける

話題のツイート「頭の良い人と悪い人の物の見方の違い」は結局ただの知識マウンティングだった

なにやらツイッターで「頭の良い人と悪い人の物の見方の違い」というのが話題になっているとネットニュースで見た。

頭が良い人の物の見方ってどういうこと?

例えばこうだ。tubaという楽器を見て頭が良い人はtubaだ、スイス生まれ、クソ重い、使ってる人少ない、高いだのと思いつく限りのことを思い浮かべてる。対して頭が悪いとされる人物はアホそうな顔して「らっぱ」とだけ言っている。

…。

……。

………。

何だこれ(苦笑)

知識マウンティングは不毛

よっぽどハッとさせられる普通の人が気づかない視点を提供しているのかと思ったらただの知識マウンティングじゃないか。笑かさないでほしい。本当に。このツイートした人は、世の中にはクソほど頭がいいけどtubaにはびた一文興味がなくてその存在を知らない人がいるかもしれない、ということには想像が及ばないのだろうか?だとしたら頭が悪すぎる。創造性もなさすぎる。

 

ある対象物に対して自分がどれだけの知識を持っているかは、知識量を示すパロメーターの一つにはなるけどそれがそのまま頭の良さを表すわけではないことは大人はだいたい知っている。その知識を(しかも大抵は実生活には対して役立たないマニアックすぎるものが多い)ドヤ顔で語りかけてきてマウンティングを施してくる人間ほど興ざめなものはない。

専門家への知識マウンティングは竹槍では戦車に挑むようなもの

僕も仕事上の専門分野に関して専門外の人からたまにマウンティングを受ける。その人たちの口癖は「僕も少しかじってるのでわかるんですが」だ。「少しかじってる」と若干の謙遜を入れつつ口調では「オマエトタイトウダヨ」と変に自己アピールしてくる。まぁ2分も喋れば薄っぺらい知識で無理してるのはすぐバレる。ちょっと細かいところを突っ込むと「そういう考えもあるんだ」と知ってたよ、知ってたけどあ〜そういう見方をするんだな〜と思ったよ、と途端に第三者目線に走りごまかす。いと苦し。

頭が良い人が実践していること

まぁ頭の良さなんて色んな種類があるよね。記憶力に長けているとか創造性があるとか状況判断に優れているとか。全てを持った人もいるだろうし、いずれかの能力に特化した人もいるだろう。どの能力が最重要かはなかなか優劣をつけにくいと思う。ただ僕が今まで「この人頭いいな〜」と感じた人たち全員に共通することがある。それは自分の知らないことについてははっきりと知らないと言い、知りたいと思ったことに対して真剣に教えてくれと頼んでくることだ。知ったかぶらないしもちろん知識マウンティングなど仕掛けてこない。確かアインシュタインも言ってなかったっけ。自分は特別頭が良いわけではない。ただ並外れた好奇心があるだけだ的なことを。

世の中は知らないことだらけ 

はっきり言ってどれだけ勉強して様々な分野に関する知識を手に入れたとしてもせいぜい世の中の全てのことの0,0000001%くらいでしかないだろう。自分はこの世界のことについてほとんど何も知らない。そういうスタンスがあるからこそ人間は一生学び続ける生き物なのだと思う。少なくとも自分がたまたま知っている分野についてそれを知らない他人がいるからといって「頭悪いwww」などと笑っているうちは決して頭の良い人にはなれない。

本当の頭の良い人と悪い人の物の味方の違い

自分が本当に頭のよい人になろうと思ったらやるべきことはただ一つ。仮に自分が良く知っていると思っているものがあるとする。例えばtubaについてでもいい。そこで自分はtubaについて何でも知っていると思い込むのは頭が悪い人のやり方だ。自分が知っていること以外にまだ何か新しい発見があるのではないか、と疑問を持つことが本当に頭のよい人がやることだ。ただそれだけを行えばいい。

 

そう考えると頭がいい人になるのはそう難しい事じゃない。ただ単に自分が知らないことが世の中にはたくさんあるということを認める勇気と、知っていることにまだ隠された知識はないか疑うことと、好奇心を持てばよい。それを一生繰り返していけばいつの間にか頭のいい人にはなってるよ。

 

以上です。おわり。