ジンジャーエール

辛口エールで一杯ひっかける

これはいじめですか?~Help,I need somebody~

事なかれ主義を振りかざすオトナと対峙する方法

事なかれ主義とは…

紛争を回避し、平穏無事であることをなにより優先する態度。そのためトラブルは隠蔽に努める。

公務員大企業などの組織所属の人間に多く見られる。ひどいのになると、告発者に向かって「なかったことにしてやる」と恩を着せる者もいる。

日本の社会はこの傾向が強い

 

              (はてなダイアリー はてなキーワードより)

なかなか辛辣(笑)

「日本の社会はこの傾向が強い」と書いてある通りのことが起きています。

150万円もおごる小学生がいるだろうとの認識には驚くほかない

問題の発端は東日本大震災による福島第一原発事故を受けて横浜市に自主避難した当時小学生の児童が同級生に陰口、無視あるいは暴力を振るわれるなどのいじめを受けてさらに「賠償金があるだろ」などと脅迫・恐喝行為を受け不登校となったこと。当初学校などもいじめの存在さえも碌に確認しなかったようで、被害者の両親の再三の調査要求にようやく重い腰を上げました。

で、遊興費などでおよそ150万円も脅されて支払わされたという訴えがあって。

それについて横浜市教育委員会の岡田教育長が1月20日に市議会の常任委員会で、調査状況の進捗を報告する際に「いじめに関わったとされる子どもたちが『おごってもらった』と言ってることなどから、いじめという結論を導くのは疑問がある」と発言したというのです。

誰のため何のための調査なのか

‟いじめに関わったとされる子どもたち”からの聞き取りだけでなぜ判断するのだろう?‟いじめられた子ども”からの聞き取り内容はなぜ無視するのだろう?加害者からの言い分だけを採用する裁判があるだろうか。

いじめをなかったことにしたいオトナたち

結局、結論ありきなんだろうね。いじめはなかった。金銭のやり取りについては個人間の問題。民事。であれば行政はこれ以上関与できないし、かつて関与しなかったことにも一定の理がある。そう言いたいのかな。

線引きが難しいのは確かにそうだけど

 「おごり」なのか「恐喝」なのかの線引きは確かに難しい。市教委は「そのこと(法律的な見解の難しさ)を表現したかったが丁寧に説明しきれなかった」と釈明しているけどさ。普通に考えて小学生が150万円もおごるかな?それも自分を「菌」呼ばわりしたりプロレス技をかけるような連中に対しておごる?

僕なら絶対におごらない。

背景や金額の大きさを考えれば類推できると思うんだけど、それすらも面倒くさかったのかな?

熊本市役所のパワハラ事件

以前熊本市職員が部下に100万円以上飲食代等をたかりパワハラだとして停職6か月処分を受けた事件がありました。オトナでも100万円もおごれば異常でしょう。横浜市教委の方たちは超富裕層で「150万円くらいのおごりならアタクシたち日常ですわよ」ってことなのかな。

「助けて!」と言い出せない仕組みを創らないで欲しい

今回の岡田教育長の発言は今まさにいじめ被害を受けているかもしれない子どもたちや親を萎縮させる可能性があるものだ。被害者の言い分を採用しない、行政はできるだけ介入したくない、いじめ認定のハードルを上げたい、そういう非常に事なかれ主義的な感じを受ける。

もちろんいじめの認定はデリケートな問題であるというのは分かります。そう簡単ではないと。

ただ、助けて欲しいと言う子どもがいて、その声にオトナがちゃんと向き合わないのであれば子どもはどこに向かえばいいのだろう。

 

子どもが助けを求めているのに自分たちの面子を気にして向き合うことすらしない人達が教育長を務めることができる国に未来はあるのだろうかととても暗澹たる気持ちにさせられた事件です。