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辛口エール

9,350円で何ができるか?会社を潰すとか他人を追い込むとか。

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経営者は無知では許されない

ここ数日東京都にあるセブンイレブン加盟店が風邪で休んだアルバイトの女子高生から休んだ10時間分の賃金9,350円を「罰金」として天引きした件が明らかになり騒動になっていますね。

僕も先日、日本セブンイレブン創業者の鈴木敏文氏の著作を読んだ感想を書いて。その中でアルバイトに対しての扱いがちょっと危ういなーというのを感じたのですが。

 

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 9,350円あったら何ができるだろう

高校生のアルバイトにとって9,350円は大金だ。一方で経営者にとっても9,350円の純利益を上げるのは大変だ。

僕たちは、この世界で9,350円があれば、いったい、何ができるのだろう。(大げさに)

(1)はてなProに登録する。

はてなProは1年コースだと8,434円。独自ドメインを取得するのに数百円~1,000円くらいかかるとしてだいたいまかなえそうだ。堂々とProを名乗ることができます。

(2)ジンジャーエールまとめ買い

 

2~3ケースいけます。一気に飲み干せばカナダ人もびっくりのドライさを手に入れる事ができるでしょう。そんなにいっぺんに飲んだら体壊しちゃうよ!という人はゆっくりと飲んでください。

(3) 働く意欲を減退させる

今回の件でアルバイトの女子高生が「働くのってこわい!大人ってこわい!」となってしまわないか心配です。一人の若者から将来のキャリアの芽を摘んでしまう…ますます日本の労働力が減ってしまいます。

でも、この女子高生が「私は将来あんな上司にはならない!」とか「人に使われるなんて真っ平だ!起業してやる!」と超ポジティブシンキングできれば面白いんだけど。

 

 (4)音楽とお笑いで小休止する

 9,350円の「罰金」で傷ついた心を音楽と笑いで癒すというのはどうだろう。

 懐かしい…

 (5)会社を潰してみる

9,350円で会社を潰すこともできるんです。

汗と血と涙の結晶。夢のマイ店舗。ビバ脱サラ(かどうかは知らんけど)

コツコツと地域住民に認められるよう商売に勤しんできて、バイトが飛べば24時間いつでもシフトに入り、深夜の強盗被害に怯え、フライチャンズ本部のノルマ強制にはもっと怯え、それでも自分のため家族のためお客様のため営んできたコンビニ店舗を。

今なら!

何と!

わずか!!

9,350円で!!!

潰すことだってできるんです。

 

今回の件で本部からはお灸を据えられ、地域からは「ヤダあの店、裏では女子高生を人身売買組織に売り渡しているそうよ」「まぁコワイ」と尾ひれのついた噂を流され、人手不足の折「こんなブラックバイト誰が働くかよ」と募集をかけても集まらず、店を回すためにオーナー、その家族、果ては飼い犬のポチにまでレジ打ちを教え込み。それでも売上げの急降下には抗えずあえなく店舗は閉店ガラガラ…ぅワオ!(岡田か)

 

実際、誰でもネットで発信できる世の中コンビニ店舗の一軒が飛ぶくらいわけはない。数年前のバカッター祭りの時もアイスケースに入ったバイトのためにコンビニ店舗が契約解除に追い込まれていた。(今回とは逆のケースだな)

知らなかったでは済まされない

今回の件で何が問題かって言うと単純に労基法に違反しているってことなんだよね。

Q6:  従業員の勤務態度が悪く、遅刻もしばしばです。制裁として3か月間、給料を10%減らそうと思いますが、可能でしょうか?
A6:  減給の制裁を行う場合は、制裁の内容を就業規則に規定しておく必要がありますし、1回の事案による制裁は平均賃金の2分の1まで、また、一賃金支払期について数事案発生してもその合計額がその支払期賃金総額の10分の1までという制限が労働基準法にありますので、ご質問のような制裁は許されません。(労働基準法第91条)

(引用元:福岡労働局HP「労働条件Q&A」より)

平均賃金っていうのは過去3か月間の給与を総日数とか労働日数とかで割って1日あたりのだいたいの稼ぎを割り出したもの。(月給とか日給とか時給とか出来高とかで若干計算が異なる)

例えば時給935円で5時間働く契約だったら4,675円。その半額を超えて罰金を科してはダメ。かつ、月の給与が50,000円だったら1か月分の給与から差し引く罰金額は5,000円を超えてはいけない、ということです。

もっと言えば条文の冒頭に「就業規則で~定める場合においては」と書いてます。

つまり罰金制度を設けるなら就業規則にどんな条件の時にいくら罰金を取るのかを書いてないといけない。さらに言うとその就業規則は従業員にちゃんと内容を知らせないといけない。

就業規則に定めがない場合はそもそも罰金を科すことすらどうなの?ってなるわけですね。

 

で、経営者ならこれらのことは知っておかなければならない。

知りませんでした、では通じない。

 

例えば僕がgoogleアドセンスの審査に通過したとして(←まだ通過してない)、調子に乗ってアダルトな内容をバンバン盛り込んでアカウント停止されたとします。あ、仮定の話ですよ?

NO規約違反NOアドセンスって話だけど(?)そこで「規約なんか読んでないし」とか言ってもgoogle様は聞いてはくれないわけですね。

「読めや」

の一言で終わりです。

 

やっぱり起業して人を使おうと思ったら最低限の法律知識は学ばないといけない。たったの9,350円で会社を飛ばしてしまうリスクが今の時代にはあるわけですよ。「知らなかった」は通じないことを肝に銘じないといけないですね。