ジンジャーエール

辛口エールで一杯ひっかける

生活の中の法律

最近こういう相談を受けた。

 

会社員の方で、色々あって会社から解雇通告された。口頭で。で、後日会社から「これにサインして提出して」と言われ退職届を渡されよく考えずに一身上の都合で退職しますと書かれた書類に署名捺印して提出した。それでよくよく考えると解雇という扱いに納得できないので何とかなりませんか?という話だ。

 

実際、こういう話はちょいちょいある。

そして決まってこう返す。というか返さざるを得ない。

「ん~、どうにもならないですね…」

 

もちろん従業員の無知に付け込んでる会社側が悪い。

でも少なくとも書類という証拠が残っている以上、争ったところで覆すのは難しいのだ。

もっと言えば「よく確認もしないで簡単に署名や押印するあなたも悪い」ということになる。なんかサインしないと返してもらえないみたいな雰囲気を会社側が出していたとしても「一旦持ち帰って、後日提出します」という対応をして欲しいものである。

 

法律の話でよく言われることだけど「権利の上にあぐらをかく者は救済されない」のだ。自分に何らかの権利があってもそれをちゃんと主張しないと、不利に取り扱われても知らないよ?ってことだ。自分の身は自分で守らないと。

 

ただこれが難しい。

なぜか?

ほとんどの人は法律の教育なんて受けてないのだ。だから知らない。それに対して「知らないなんてあり得ない」と突き放すのはやはり少々酷だ。

 

やはり義務教育の段階で少なくとも民法、刑法、労働関係法程度は教えるべきだと思う。細かい内容でなくてもいい。考え方の基礎だったり、そもそもこういう法律があるんだ、ということを知っておくだけでも全然違う。慣れって大事だよ。

少なくとも小学校で英語を義務化するよりも先になされるべきことだ。

将来、全員が英語が必要な状況になるか分からない。でも法律は絶対何かしら生活に関わってくるんだからね。