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辛口エール

ランドセルとダイバーシティ

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先日「ランドセルという高級カバン - Everything Must Goな日々」という記事を書いた。

その際に各地のランドセル事情を少し調べたのだけど、茨城辺りでは自治体で無料配布しているところがあるというのを知った。

で、昨日たまたま「ハナタカ!優越感」というテレビ番組を見ていたときのこと。

初めて見た番組なのだけど、なんでも日本人の3割しか知らないことを取り上げるという情報系バラエティ番組でくりいむしちゅーのお二人がメイン。

その中でランドセルの由来というお題があって、その流れの中で茨城県土浦市でランドセルを無料配布している、というのが紹介された。

僕は数日前に仕入れた(浅い)知識を家族に披露してハナタカ!になったのだけど、なぜ無料配布をするのかという質問に対する土浦市長のコメントを聞き少し考えることがあった。

 

みんな違ってみんないい

以前書いたように個人的にはランドセルは要らないと思っている。

でも現状ランドセルが優勢な中、少しでも家庭の負担を減らすために行政がリードするというのは良い取り組みだと思っていた。

なぜ無料配布かという質問に対する土浦市長のコメントはこんな感じだった。

「ご家庭の負担を少しでも減らせるように無料配布しています。」

うんうん。子供への投資は未来への投資だからすごくいいよね。でもその後…

「それからみんな同じランドセルを使うことで、仲間意識が生まれいじめとかが起きないようにと」

 うん?【みんな同じ➔仲間意識➔いじめられない】…

Why? Japanease  people  WHY~!?

厚切りさん風に叫んでみました。気持ちいいですね。いや、書いただけなので叫んではないけど。

人と違うといじめられる懸念があるの?

 

ピアニカ・ラプソディ

僕の息子は保育園で昨年末くらいからピアニカの練習を始めている。それで秋くらいにピアニカを注文してくださいと園から言われた。

ただその時点ですでに転園することは決まっていた。今の園と転園先とが同じメーカーのピアニカなら問題ないのだけどと思って第一希望先の園(第一希望先は新設園だったけど、同じ市内で既存園を運営している)に使用しているメーカーを聞いてみた。すると今の園と転園先では方やヤマハ方や全音という風に異なるメーカーだった。

ならば転園先の方が長く使うわけだしそっちに合わせて購入しようということなった。

初めてのピアニカ。息子も嬉しそうにしていた。が、しばらくするとこんなことを言われた。「みんなと違うピアニカだから、〇〇君にわるいやつって言われたよ~」

まぁ4,5歳の子どもの言うことだ。「わるいやつ」って言った子も「何で違うの使ってんだよ~」くらいの意味で言ったんだと思う。他意はないんだろう。ただ息子もだんだん自分と他者というのが分かってきて集団とか社会との関わりというのを考えるようになってきているんだろう。そして「人と違う」ということが何となく「恥ずかしい」「良くないこと」と思ったのかもしれない。

だから「色や形は違っても同じ音が出るよね?人と違ってもいいんだよ。一人だけ目立つしカッコよくていいじゃん」みたいなことを言った。息子は納得したのかどうかわからないけど、とりあえず“一人だけのピアニカ”状態を受け入れている。

 

ダイバーシティ・マネジメントって言うけれど

横並びの発想とか他人と違うことを恐れるとかは世界のどの地域でも大なり小なりあるのかもしれないけど、日本は特にこの傾向が強いんじゃないだろうか。

固有の文化を形成する点からは利がないことも無いだろうけど、これが異質なものを排除することに繋がると危ない。というか容易にそうなる。

多様なもの異質なものを受け入れる度量があってこそ人も社会も発展する。

最近ではダイバーシティ・マネジメントなどとよく言われるけど、同じ日本人の中でさえちょっと違うといじめたり排除したりする発想では企業も国もとても国際競争を勝ち抜くことなどできないだろう。

冒頭のランドセルの話で言えば、みんなと違うランドセル(や自前のカバン)だといじめられるかもしれないから(実際にお古のランドセルを使っているとからかわれたりいじめられたりすることがあるそうですね)同じランドセルを配布するのではなく、人と違うランドセルやカバンでもいいじゃないか、なぜ人と違うことは悪いことではないのか(他人に迷惑さえかけなければいいことであるとも言える)を子供のうちから教えていくことこそ大事なんじゃないかな。

人種、宗教、文化的背景、風俗、歴史…地球上に自分たちと違う世界なんてたくさんある。いや違う世界しかないと言ってもいい。その中で認め合い尊重しあうことのできる関係を築けるようになって欲しい。

少なくとも僕は自分の子どもたちに「どんどん人と違いなさい。違っていいんだよ。その代り自分と違うことをする人にも、それいいねって言おうね」と教えてる。

 

繰り返すけど家庭の負担を減らすために自治体が予算を取ってランドセルを無料配布する試み自体は素晴らしいと思う。

でも、もう一歩踏み込んで横並びではなく、自分がいいと思ったことは人と違っていてもそれでいいこと、自分と違う価値観を持つ人がいてそれは尊重されるものであることを教えていって欲しい。