先日の試合でPKを失敗したレアル・マドリーのロナウド選手に対して元バルセロナ会長のラポルタ氏がSNS上で皮肉り嘲った、という記事を見た。
バルサとレアルにスポーツ面を超えた歴史的、政治的な根深い対立があるというのは聞いたことがある。ぼくは日本人なので本当のところまで理解できるとは思ってないが、かつての独裁政権の時にカタルーニャ語を禁止されたとか色々あって特にバルサの中央(レアル)に対する恨みや疑いが今も強くあるのはわかる。わかるんだけど…
失敗したっていいじゃない。人間だもの。
と、言いたい。みつをか。
「ライバルチームの選手がミスったから嘲笑ってやったぜ!」ということをラポルタ氏は自分の子供の前で胸を張って言えるのだろうか?(いや、もしかしたら子供もバルセロニスタで「イエェーイ!!!!!パパ最高だぜ!!!!!」ってなるかもしれないが)
人間は誰でも失敗する。一生懸命生きようとすればするほど失敗する。
それは馬鹿にされることでも、恥じ入ることでもない。
むしろ失敗のない人生なんてつまらない。何のチャレンジもしてないじゃん。とも思う。
数日前滋賀県で男子高校生が小学生の弟を包丁で刺したとして逮捕される事件があった。動機は「受験に失敗した」からだそうだ。
詳しい事情は知らない。もしかしたら弟に馬鹿にされたのかもしれない。あるいはむしゃくしゃして身近にいる自分より弱い弟を傷つけることで憂さを晴らしたかったのかもしれない。そのあたりは現在不明だが発端は受験の失敗。
いいじゃん別に。志望校に行けないとか、一浪するとか。人生が19、20歳で終わるわけでもないのに。もっと長いよ?
40歳ぐらいで芽の出る人もいれば、30歳くらいまではエリート街道を邁進してたけど一気に転落する人もいる。でも人生は続くよ?
つくづく失敗に対して周囲も本人も不寛容でヒステリックな時代だと感じる。
他者の人生に敬意を払えば失敗を揶揄することはできないはず。
自分の人生に敬意を払えば自暴自棄になってめちゃくちゃなことはできないはず。
自分にも他人にももっと敬意を払おうと思う。