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結局パワハラはあったのか

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世間を賑わせたレスリングのパワハラ問題。栄強化本部長が伊調選手をはじめ複数の選手に対してパワハラと思われる言動があったと告発されていました。

 

今や日本のお家芸ともなった女子レスリングの基礎を築いたという意味では栄強化本部長の功績は大きいのでしょう。しかしそれとパワハラとはまったく別の問題です。功績が大きいから何やってもいいとは、当然なりません。

 

第三者委員会で検討された結果、パワハラ行為と認められるものが4点あったとされました。ただ告発状にあったとされる練習場への出入禁止などは認められず、いくつかの言動がパワハラに該当するという結果になりました。詳細がわからないので断言はできませんがなんとなく「パワハラはあったけど、そんなに深刻なものじゃないよ。ちょっとキツイ言い方があったんだよ。反省しまーす」という落とし所になった印象がなくもないです。伊調選手ほどの人が意を決して告白するくらいだから、余程酷いものだと思っていたのでなんだかなーと感じます。グレーな感じで根本的な問題解決になるのだろうか、と。

 

そもそも最初に告発があった時点でまったく調べもせずに「パワハラはない」と断言していたレスリング協会の対応は本当にお粗末でした。結局パワハラはあったとされたのだから初動で間違えていたことが明らかになりました。第三者委員会の調べがあってようやくパワハラが認定されるわけだから、レスリング協会に自浄作用があるのか甚だ疑問です。レスリング協会のえらい方達はおそらく何が問題なのか本当はわかってないのではないかと思います。

 

一般企業でもパワハラが発覚した際には、結構この手の反応を示す会社や社員がいます。彼らは高確率で「パワハラは確かにダメだけど、される方にも問題がある」と考えます。あと自分の言動だけはパワハラには当たらないと自己弁護します。「相手のためを思って言ったのに」。ほんとうに相手のことを思うなら口を閉じてなよって思います。

 

個人的な感想を書けば、レスリング協会では今後もパワハラが起きる可能性は大だと思ってます。それはあれだけ暴力事件を起こしていまだに姿勢が変わらない相撲協会をみれば想像がつきます。当初調査もせずにパワハラはない、などと言っていたレスリング協会には自浄作用などないでしょう。パワハラはヤバい問題だと、そういう告発があること自体組織上の問題点があるに違いないと認識できていれば最初からもっと真摯に調査に取り組んでいたはずです。頑なにパワハラを否定していたレスリング協会にはそうした当たり前の感覚があるとは思えません。たとえ栄強化本部長を外したとしても、別の人間が同じようなことをするだけでしょうね。

 

パワハラが起きる原因はいくつもあります。おおむね共通しているのはコミュニケーション不在ということです。今回も栄強化本部長の功績が大きすぎて権限が強くなりすぎたのでしょう。僕自身はなんでもかんでもフラットな組織が最高!とは思ってません。別に上下関係があったっていい。ただ下から異論が出た時に上が頭ごなしに撥ね付けるのではなく聞くことができる体勢になっていることが必要です。そしてそうした環境は決して下の立場から作ることはできません。まず最初に上の方から開かれた組織作りを意識しなければ実現することはないでしょう。

 

第三者委員会でパワハラが認められた、栄強化本部長を処分します、で問題は終わりだとレスリング協会が思っていないことを願います。これはパワハラ撲滅のための単なる一歩だからね。

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